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企業で「働く人」の等身大ストーリーを掲載する「talentbook」。働きがいやキャリアの言語化がアクションのきっかけを生む

株式会社PR Table

株式会社PR Tableは、「自分に合った『 働く人』のストーリーに出会えるメディア」をコンセプトに、「talentbook」の運営とストーリー制作に特化したCMSを企業向けに提供しています。今回、読者と企業をより繋がりやすくする為、UI/UXを刷新。さらに働き方に関する社会テーマを盛り込みリニューアル。サイトの目指している方向性や想い、SDGsに取り組む企業の取り上げ方などをtalentbook編集部 編集長の利根川様にmySDGの小林がお話をお伺いしました。



お話を伺った方

利根川舞(とねがわ まい)様
株式会社PR Table talentbook編集部 編集長

2016年に株式会社Ryo-Ma(現:MIKATAホールディングス)へ新卒入社。EC事業者向けメディア「ECのミカタ」で編集や取材執筆を担当し、2018年には副編集長に就任。2020年にPR Tableへ入社し、ディレクターとしてクライアントのコンテンツ制作支援に従事。2022年3月にtalentbook編集部 編集長に就任し現在に至る。



インタビュアー

小林慎和(こばやし のりたか)
株式会社bajji 代表取締役CEO

ビジネス・ブレークスルー大学 教授
大阪大学大学院卒。野村総合研究所で9年間経営コンサルタントとして従事、その間に海外進出支援を数多く経験。2011年グリー株式会社に入社。同社にて2年間、海外展開やM&Aを担当。海外拠点の立ち上げに関わり、シンガポールへの赴任も経験。その後、シンガポールにて起業。以来国内外で複数の企業を創業しイグジットも2回経験。株式会社bajjiを2019年に創業し現在に至る。Google play ベストオブ2020大賞受賞。著書に『人類2.0アフターコロナの生き方』など。


「人」を通した情報発信が、企業とステークホルダーを結ぶ架け橋に

大堀兄弟


小林:PR Table創業の経緯を教えて下さい。

利根川さん:PR Tableは、PR業界出身の兄弟2名で立ち上げた会社です。兄の大堀 航は株式会社オズマピーアールを経て、オンライン英会話サービスを手掛けるベンチャー企業・株式会社レアジョブに転職。PRチームを立ち上げ、2014年には東証マザーズ上場も経験しています。

両社で「人」を軸にした情報発信を行うことで、メディアやお客様などのステークホルダーと良い関係構築を実現できた経験から、大堀は「人」が会社やサービスの魅力を伝えるコンテンツになると考えたんです。またその一方で、自身もさまざまなPR手法を模索してきたことから、「PRってこうすればいいんだ」とわかるサービス、広報担当を手助けできるサービスがあれば、もっとたくさんの企業を支援できると思い、2014年12月、弟の大堀海と共にPR Tableを創業し、「talentbook」のプロトタイプとなるサービスを立ち上げました。

そうした背景から、「talentbook」はメディアとしての側面と、企業の情報発信を効率化するCMSという側面を持ち合わせているんです。


個人のストーリーをなぜ社外に発信するのか

小林:なるほど。「talentbook」は個人の想いが掲載してあるものなので、とてもすてきだと感じます。しかし、大企業などからは社内報のようにクローズドな形で社内コラボレーション活性化を目的として使いたいというニーズも多いのではないでしょうか。

利根川さん:社内への発信に限定して使いたいというご意見も稀にありますが、最近は減ってきていますね。社外に発信することで、社員の仕事や想いは企業として誇れるものであるという評価にもなりますし。それだけではなく近年、人的資本の開示が求められるようになっていることや、求職者、特に就職活動をする学生が一緒に働く社員の人柄を重視する傾向にあるなど、「人」にまつわる情報発信が重要になっているという事情があります。

多くのメディアでは、イベントで登壇されるような方など注目を浴びやすい方が取り上げられていることが多いと思います。しかし「talentbook」 は、一営業担当の方や、現場でものづくりを担当されている方など、等身大の方にスポットライトを当て、多くの社員が登場します。所属する社員がどういう環境で、どんな想いで仕事に向き合っているのかを伝えやすいんですね。そのため、採用広報を目的としてtalentbookで情報発信をされる企業も多いですね。

小林:採用の文脈でいうと、スーパー社員をアピールするのが正解とは限らないと感じています。それよりも、等身大の自分に近い人が「こんなに成長できるの?」と感じさせる方が今の時代に合っていますよね。

利根川さん:そうですね。「talentbook」 でもロールモデルとしてまずは活躍されている方がピックアップされることもありますが、そこに至るまでの道を開示したり、失敗経験を入れることによって、ただ「憧れの存在」になるのではなく、まず共感をしてもらい、こんな風に一緒に成長していきましょうという形で打ち出していく企業が多いですね。


リニューアルでUI・UXをアップデート。読者と「働く人」の出会いを創出


talentbook:https://www.talent-book.jp/

小林:今回のtalentbookリニューアルの背景をお聞かせください。

利根川さん:何よりも読者が、自分に合った「働く人」や企業のストーリーによりたどり着きやすくなるデザインにしたい、という背景からです。ポイントは3つあります。

まず1つ目として記事に付与できる「タグ」を整備しました。例えば、#女性活躍 #SDGs などですね。リニューアル以前からタグはありましたが、以前より目立つようにして、読者がより探しやすくなるようにしました。

また、2つ目に特集コーナーの新設です。特集コーナーは「コロナ禍に新卒入社した社員」や「育休を取得した男性」の記事など、具体的かつ時事性・トレンドに合わせた記事をキュレーションする場となっています。

3つ目としては、talentbook編集部のアカウントを立ち上げ、talentbookとしての情報発信を行っています。まだ立ち上げたばかりですが、就活生や若手ビジネスパーソンを対象にコンテンツづくりを行い、読者と企業が出会うきっかけを創出していきます。

長期的には会員機能などを設け、より多くの読者に、より良い体験を提供できるようにしていきたいと思っています。

小林:「talentbook」 はとてもユニークなサービス、そしてメディアだと思っています。しかし自分がメディア運営する立場だとターゲットユーザーのペルソナ像をどこに絞るのか迷ってしまうなと思ってしまいました。就活中の学生や転職を検討する社会人、取引を考えている営業担当、商品購入を検討する消費者など、すべて当てはまりそうですよね。

利根川さん:そうですね。企業やビジネスを知りたい方であればどんな方でも学びのあるコンテンツが多いかなと思います。しかし、「働く人」にフォーカスしていることもあり、現状としては就職や転職を検討している学生やビジネスパーソン、talentbookに掲載されている企業で働いている社員さんが読者の中心ですね。


SDGs・ダイバーシティ&インクルージョンなど、時代の求める変化をどう表現するか

小林:今回取り上げさせて頂いたプレスリリースには、SDGsやダイバーシティの文言がありましたが、今後取り入れていこうと意識して入れたキーワードだったのでしょうか。

利根川さん:ここ最近、企業の発信するコンテンツでもSDGsやDE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の取り組みをテーマにしたものが増えています。そういった情報発信もサポートしたいという思いもあり、盛り込んだキーワードですね。

直近だと、ヤマダホールディングス様がtalentbookでの情報発信を開始されたのですが、SDGs17のゴール「8. 働きがいも経済成長も」の目標達成に向けた広報活動を行っていきたいというお考えからtalentbookをご導入いただいています。

SDGs17のゴール“8. 働きがいも経済成長も”目標達成に向けて働く仲間のストーリーを通じて共感・称賛し合う職場づくりを目指し!活躍する“人”のストーリーに触れる「talentbook」導入!


小林:talentbookとしては、さらにDE&IやSDGsなどのテーマを前面に出すのか、それとも企業が発信する情報の中で自然に発信していくのかでいうとどちらでしょうか。

利根川さん:talentbookは個人のストーリーがコンテンツの軸ですから、引き続き個人のキャリアやお仕事に対しての想いが中心になるかと思いますが、今後はtalentbookとしても発信していきたいですね。

やはりこうした取り組みは、投資家だけなく就職を検討している方々も注目するものです。ですから、そうしたテーマやエピソードが盛り込まれているストーリーに出会いやすくなるように特集やタグを引き続き、企画して行ければと思っています。例えば、最近は「男性育休」や「環境に向き合う仕事」といったテーマで特集を企画していますね。


特集URL:https://www.talent-book.jp/feature/10


小林:企業が発信する情報の中に、SDGsに関するトピックがある形かと思いますが、talentbookとして企業の定量的な成果を評価したり、掲載しようという議論はありますか?たとえば、リモートワークをすることで、オフィスでの電気使用料の削減や、通勤での二酸化炭素の削減を計算して出してみるようなことですね。今の時代だとアピールできる数字になりますよね。

利根川さん:talentbookは働く人のストーリーを発信する場ですから、お客様に、定量的な数字を掲載しましょうというのはコンセプトと違ってきてしまいます。ただ、ESG経営に取り組む企業も増えていますから、何かしらの数値や取り組みを発信することが時代の流れとして多くなってくると思います。そうなれば「 talentbook 」のストーリーの中でもそうした数値が登場する機会も増えるのではないでしょうか。

「talentbook」自体は、SDGsに関する定量的な数字を提示していませんが、企業の情報発信をサポートすることによって、結果的にSDGsの目標達成につながる部分があるのではないかと考えています。また、各企業のSDGsの考え方や取り組みを、人を通して伝えることで、読者からの共感や親しみを得て、アクションを活性化させることができるのではないかと思います。それを踏まえますと、「talentbook」の導入社数が当社としての「指標」になるのかもしれないですね。

小林:talentbookのストーリーは、ある人の知られざる頑張っている姿、というようなエモーショナルな部分をメインにされているので、定量的な「数字」とはコンセプトと離れてしまうことなのかもしれないですね。

利根川さん:そうですね。たとえば「働きがい」のようなものは、エンゲージメントとか定着率などでは表現できますが、なかなか数値化しにくいものです。しかし、「talentbook」 の強みは、「数値化」はしてきませんでしたが、「言語化」はしてきたんですね。働く人が、どれだけ、その会社で輝いているのか、やりがいを感じているのか、企業戦略や企業カルチャーにいかに共感して実現・体現しているのかということを表してきているので、近年より求められるようになった人的資本を開示する一つの手段にはなるのではないかと思っています。


企業も社会も経済も、ひとりの「人」から出来ている。人を大切にする企業が集まる「talentbook」。

小林:今回のリニューアルによって、広がっていくといいですね。コンセプトが、「自分に合った」というのが重要なんですよね。

利根川さん:弊社では、ビジョンとして「働く人の笑顔が“連鎖する”世界をつくる」、ミッションとして「笑顔が生まれる“きっかけ”を増やす」を掲げているんです。

働き方改革、コロナ禍を経て、価値観、ライフワークの多様性が如実に現れてきた時代ですが、企業にもそれぞれのカルチャーがあります。自分の求めるものと、それがある企業をしっかりと結びつける場所であってほしい。そして、「自分に合った」働く場所、企業に出会うことで、“笑顔”が生まれてほしいという願いで、このコンセプトになりました。

最近、「talentbook に載っている会社って人を大切にしている会社が集まっている場所」とお話ししてくださった方がいるのですが、読者にもその想いが伝わればいいなと。

小林:なるほど。そういった意味ではSDGs目標の8番の「働きがいも経済成長も」につながるメディアなのかと感じますね。本日はよいお話をお伺いできました。ありがとうございました。

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