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【取材記事】「空室再生」をベースにシェアオフィス運営による働き方改革への貢献、環境にも人にもやさしいコワーキングスペースを全国107拠点展開中

株式会社WOOC

株式会社WOOCは、2008年の創業以来、「空室にVALUE(価値)とDESIGN(デザイン)を」理念に掲げ空室の再生と収益化を実施するサステナブルカンパニーです。
2017年9月25日に創業10年目を迎えるにあたり社名を株式会社リビング・エージェントから株式会社WOOCへ変更しました。都市部における再開発され淘汰されていく古い物件など、今後増加する眠った不動産の活用に取り組んでいます。
不動産事業と空室再生事業を全国展開していく中で、mySDGの小林が創業経緯、事業を進めていく上での課題や今後の展望について聞きました。


【お話を伺った方】

株式会社WOOC オフィス事業戦略チーム 主任 國吉あゆみ(くによし あゆみ)様

2019年4月株式会社WOOCに入社。事業戦略や広報活動を通じ、シェアオフィス「BIZcomfort」の更なる発展・拡大に努める。

■空室にVALUE(価値)とDESIGN(デザイン)を。時代を先駆けシェアオフィス・コワーキングスペースを展開、コロナ禍で追い風に。


『2022年3月22日オープン予定 BIZcomfort千葉西口』

小林:御社は現在積極的にコワーキングスペースなどのプレスリリースをされていますが、まずは創業の経緯をお伺いできればと思います。

國吉さん:不動産事業も行っていますが、シェアオフィス事業は2009年にレンタルオフィスから展開し始め、コワーキングスペースも徐々に増やしていきました。「BIZcircle(ビズサークル)」というブランドから始まり、そして現在の「BIZcomfort(ビズコンフォート)」というシェアオフィスブランドを創立しました。 
私たち株式会社WOOCは「空室にVALUE(価値)とDESIGN(デザイン)を」という企業理念を掲げておりまして、例えばオーナー様がお困りの空室などを取り壊すのではなく、シェアオフィスなど様々なものに変えていき収益化を図っています。
そのため、新築の場合もあるのですが、基本は空室をシェアオフィスに生まれ変わらせるといったビジネスモデルになります。


BIZcomfort HPより

小林:そうなんですね。レンタルオフィスは2009年からということでしたが、コワーキングスペースというのはいつ頃から展開されているんですか?

國吉さん:コワーキングスペースは先駆けて2014年から始めています。2014年に大塚にオープンしました。

小林:それはとても早いですね。私が知っている限りだと2013年に目黒にオープンした「The HUB」というコワーキングスペースがありましたが、2014年もとても早い段階での事業展開だと思います。
実は私も2014年に今でいうワーケーションのようなものを想定してバリ島にコワーキングスペースを作ったことがあります。2019年にも東京に一店舗オープンしていたのですが、コロナでなかなか難しかった点もあります。
御社は2014年から始められて、コロナ禍を乗り越えてどういうことが起こって事業の加速になったのでしょうか?

國吉さん:そうですね。最初はオーナー様伝いで徐々に店舗を増やしていくという期間が長かったのですが、2018〜2019年頃から国の政策としてテレワーク推奨、働き方改革が呼びかけられました。これが従来のオーナー様の需要に加え、新たにユーザーのコワーキングスペースのニーズの増加に繋がり、一気に年間の店舗数が増えていく流れになりました。その中コロナ禍に入っていき、在宅勤務だけど家では集中できないという悩みを抱えたユーザーに快適な仕事場を提供できるというところが当社の強みになります。またそこで一気にニーズが増えたというところがありますね。

小林:そうなんですね。店舗数の推移はどのようになっていったのでしょうか?

國吉さん:ここ2~3年は年間約15〜20店舗のペースで増えています。現在「BIZcircle」と「BIZcomfort」という2つのブランドを運営しているのですが、メイン事業の「BIZcomfort」のみで現在107拠点※を展開しています。
※オープン予定・提携店含む2022年3月16日現在

小林:BIZcircleはどのようなサービスなのでしょうか?

國吉さん:BIZcircleはレンタルオフィスを展開しているブランドですが、必要な物を必要なだけ揃えて、リーズナブルな価格でレンタルオフィスを提供しています。コワーキングスペースや有人受付がない分、よりリーズナブルな価格でレンタルオフィスを使っていただけます。
BIZcomfortは「『はたらく』をもっと自由に快適に!」というコンセプトのもと、都心はもちろん、ベッドタウンや住宅地にも展開することが多いシェアオフィスです。例えば千葉ですと八千代緑が丘や津田沼だったり、4月には埼玉の大宮にもオープン予定です。こういった都心に通勤する人が「住んでいる場所」にも展開しているので、コロナ禍でのニーズに合致していると考えています。

小林:そうなんですね。このコロナ禍のニーズに対応しておられますね。まさに私が聞こうと思ったところです。従来は都心でないと人が集められなかったですが、それこそ電車に乗る前のベッドタウンにこそニーズが増えてるのではと予測していました。

國吉さん:そうですね。コロナの前から都心に限らず展開に注力したことが、他社と比べてうちの強みになったと思います。
北は札幌、仙台、水戸、関東圏に、そこから南の方には静岡、愛知、大阪、京都、神戸に展開しています。

小林:人口が多い都心とベッドタウンを狙って展開されていたのですね。
利用者層はどのような方が多いのでしょうか?

國吉さん:圧倒的に会社員の会員が多いですね。もちろんベンチャーやフリーランスの方もおりますが、6割ほどが会社員の方の利用になっています。その中でも、自習や勉強の場に使っている方もおり、ビジネスパーソンの資格取得やスキルアップの場としてもご利用いただいています。

■見えにくいSDGsの成果や目標をユーザーに届けるには…。

事業拡大に向け、今一度「空室再生」の理念を見直す

小林:次にSDGsについてお伺いしたいのですが、プレスリリースでもSDGsをメッセージとして入れてらっしゃる印象です。SDGsを会社のPRとして使い始めた時期はいつ頃になるのでしょうか?

國吉さん:実は最近の話で、半年ほど前からになります。
ずっと「空室再生」を企業理念として掲げ、「職住近接」の働き方をプッシュしていましたが、ここ半年程はプレスリリースやHPなどで「WOOCのSDGsについて」を推すようにしています。
「空室再生」という社会貢献できるビジネスモデルなので、しっかりアピールして社会の波に乗り遅れないようにしようというところもありますね。

小林:そうだったんですね。我々がmySDGを立ち上げた背景として「なかなか見えにくい」「何がどう良くなるのかわかりにくい」といったものがあります。
御社がSDGsに取り組む上で課題や困難はどんなものがありますか?

國吉さん:そうですね。エンドユーザーに伝わり切れていないのは弊社でも課題です。
SDGsの取り組みを発信することはできると思うのですが、それをユーザーにわかりやすく伝えるという面が課題になっています。

小林:そうですよね。例えば「空室再生」がビジョンのような言葉だという印象があるのですが、具体的な取り組みはどのようなものがあるのでしょうか。

國吉さん:空室再生のビジョンとしては、物件を獲得する段階で「空室の強みを活かす」ことを大切にしています。
例えば横浜の石川町にあるコワーキングスペース「BIZcomfort横浜元町ANNEX」は、元々パーティー会場として使われていた店舗の空室でした。その特徴を生かして、全てを取り壊さずにバーカウンターやシャンデリア、螺旋階段などを活かしたお洒落なコワーキングスペースにしました。そうした「空室の強み」を活かすことを意識しています。

BIZcomfort横浜元町 WOOC HPより引用
既存のバーカウンターや螺旋階段、シャンデリアなどを活かし「客船」をテーマにバリューアップ

小林:いわゆる居抜きでリユースするということなんですね。

國吉さん:そうですね。全てを活かすというのは難しいですが、空室をよく見て活かせるところは活かすということを大切にしています。

小林:ありがとうございます。その他はどんな取り組みをなさっていますか?

國吉さん:空室再生で言うと、商業施設の空きスペースに困っているという声も少なくありません。そこで商業スペースにシェアオフィスを入れるということも、新たな空室再生の提案としてできているのかなと思います。 

小林:そうですよね。確かにコロナ禍で入る予定だった店舗が入らず、白い壁のまま…なんてこともありますよね。

國吉さん:他には、「職住近接」をもう一つの軸にしております。空室はいわゆるベッドタウンや郊外など、少しニッチな場所に多いことも特徴ですそうした空室の特徴を活かしてコワーキングスペースにすることで、職住近接に繋げられているのがわたしたちのSDGsの取り組みの一つだと考えています。実際にユーザーからも「近所にこんな所ができると思っていなかった」と言っていただけるので、地域の方に新しい働き方を提案できているかなと思います。

小林:職住近接もいいですね。今後107拠点を更に増やしていくというのも目標だとは思うのですが、そうした取り組みをSDGsという文脈で数値化したり、成果をアピールする数値目標などはありますでしょうか?

國吉さん:そうですね。具体的な数字目標が掲げられていないので、そこが課題ですね。

小林さん:そうだったんですね。私が聞いてパッと思ったのが、御社の働き方改革の取り組みで、より自分らしく生きるためにビズコンフォートを使いながらライフコンフォートをしていくというイメージが湧きました。なので会員数というのもそのままSDGsの成果になると思いました。
あとはユーザーの6割の方が会社員だとおっしゃっていましたが、その方々は今まで都心だったら平均45分から1時間電車に乗って電気を使って二酸化炭素を排出して移動していたと思います。それが近所のコワーキングスペースに徒歩か自転車での通勤に変わり、その会員の方々の二酸化炭素の排出量をこれぐらい抑えることができたんだという試算もできるのではないかと思いました。
通勤で発生していたCO2をどれだけ削減できたのか、国際標準の数式に合わせて計算して成果を発表するアピールの仕方も面白いかなと思いました。
そういった成果や試算を、どんどんmySDGに投稿していっていただけると嬉しいです。

國吉さん:なるほど。すごくイメージが付きました。

■今後は「環境にも人にも優しいシェアオフィス」200拠点展開を目指す。廃材利用、地産地消、アップサイクル活用の千葉西口店をオープン

小林:それでは、今後の展望をお聞かせください。

國吉さん:そうですね。今後の展望として、拠点数だけで言うと「目指せ200拠点」ではあるのですが、その中でもただ拠点数を増やすのでなく、今一度自分たちの企業理念に立ち返って、「環境にも人にも優しいシェアオフィス」という新しい挑戦ができたらと思っております。

小林:素晴らしいですね。わたしの地元つくばにもできたら、ぜひ使いたいです。
最後に質問なのですが、千葉西口店が新しくオープンすると思います。廃材活用やアップサイクルの取り組みが素晴らしいと思ったのですが、オープン経緯や資材活用にあたっての困難や課題などがありましたら、お聞かせください。

國吉さん:「BIZcomfort千葉西口」の開発時にBIZcomfort100拠点突破が目前となったことや、、千葉市が創立100周年だったこともあり、節目として新たな挑戦をしようというのが一つのきっかけになります。
導入するものの選定についてはまずは千葉をひたすら駆け回りまして、山武杉という千葉県産の材木工場に直接交渉して仕入れました。あとはもう一つ、デニムのアップサイクルをした家具を導入します。

小林:なるほど。SDGsの目標12「つくる責任、つかう責任」に直結した取り組みですね。ありがとうございました。

千葉県産山武杉

デニムのアップサイクル素材「urgent undo」をインテリアに導入

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